ニジイロクワガタを人間の管理下で飼育していると、その中で時間が重要になってくる場面が出て来ます。
それは生育期間の間で行う必要があるからですが、その時間を見誤ると多大な影響が発生する可能性があります。
時間が重要になる機会というのはいくつかありますが、それらを適当にしているとあの輝くような姿を見られなくなってしまうかもしれません。
ニジイロクワガタを手に入れたのですから、それならあの素晴らしく美しい姿を見るために努力をしてみましょう。
繁殖が可能になるために必要になる時間とは
どんな生物でも繁殖するためには体が成熟していなければ子孫の誕生は難しく、自然界ではなく人間が飼育しているのなら、繁殖のために成熟度を見るのは飼い主の役目となってきます。
ニジイロクワガタのオスは繁殖を積極的に行う性質を持っているので、自分の体が未成熟でも、またはメスが繁殖に適するほど成熟していなくても繁殖活動を行ってしまいます。
そんな状態でうまく産卵できたとしても、その卵は無精卵で幼虫が誕生しない確率が高くなってしまいます。
ニジイロクワガタは繁殖をする時くらいしか他の個体と同居はしないので、この繁殖するための最適な時間というのは飼い主が設定しなければいけません。
通常は成虫になって餌を食べる食欲が出てから半年程度の期間がないと繁殖には不向きとなっていますが、個体差があるので早くしたり遅くしたりすることは可能です。
繁殖に成功して産卵をしたら続けての繁殖は無理ですが、相手との相性が悪くて繁殖に至らなければ別の個体に入れ替えて再び繁殖をしてもらうといった方法がとれるので、時間をうまく活用して繁殖を成功させて下さい。
繁殖をさせるためにオスとメスを同居させる時間
繁殖としてオスとメスを同じケージに入れて飼育するのは一週間程度が妥当です。
その期間内で繁殖しなければ続けて同居をさせても繁殖する可能性は低いので、別の個体と代えてみましょう。
繁殖が成功すると次に必要になる時間は、産卵をするためにメスに安定した時間を与えるということです。
ニジイロクワガタのオスは繁殖を行う好奇心がとても強いので、メスとの繁殖がうまくいっても再び繁殖しようとします。
これはメスに負担をかけるだけなので、繁殖が確認されたらオスとの同居は解消してあげなけれけばいけません。
しかし繁殖を終えたオスとメスはとても仲良くなっているので、一日か二日くらいは同居をさせて、それから単独行動に戻す方がいいでしょう。
メスとしても産卵はまだ先なので、せっかく仲がよくなったオスを引き離すのは可哀そうです。
メスだけの生活が開始されたら、飼い主は産卵のための環境を整えていって下さい。
産卵してから必要になる時間
メスの産卵期間は1~2か月程度なので、その期間は飼い主は温度管理とメスの体調の維持など、やることが多くなってきます。
その間は温度25℃前後が最適なので、エアコンやヒーターなどで温度管理は徹底して行って下さい。
ケージの外から幼虫の姿が確認できるようになったら、次は幼虫を個別に管理しながら生育させていきます。
ニジイロクワガタはたくさんの卵を産む場合もあるため、ケージだけでは狭くなるからです。
幼虫を個別に生育させ始めたら、やはり室温はとても重要になってきます。
ニジイロクワガタの幼虫は比較的強いのですが、暑かったり寒かったりすると生育に影響します。
幼虫の飼育は23~25℃が最適です。
それから性別も関係しますが、早ければ4か月、遅くても8か月待てば羽化して成虫になります。
この幼虫の生育時間は成虫になるときにとても重要になっていくので、ニジイロクワガタの飼育の中でも大切な時間となってきます。
まとめ
自然界では時間管理は個体そのものが行うため、どうしても生存が難しくなってきます。
しかしそこに人間の手が加われば、その危険性は大きく回避されます。
人間によって飼育されるメリットは安全で、しかも最適な環境を提供してもらえるということです。
しかし生育を人間が行うには時間の管理というものが必要になってくるため、あなたが美しい成虫の姿を見たいというのであれば、その時間管理を怠ったりしては後で悔しい思いをするだけです。