ニジイロクワガタは日本国内では簡単に生息地である外国から入手できないので、ブリードによって個体差を増やしていくしかありません。
クワガタは全般的に繁殖は難しいとされていますが、ニジイロクワガタは繁殖の特徴さえ知っていれば、決して難しい繁殖とは言えないのです。
ニジイロクワガタの繁殖における要点さえ会得していれば高い確率で繁殖は成功できるため、ここで紹介したことを是非とも実践してみて下さい。
繁殖が可能となるのはいつ頃からなのか
ニジイロクワガタはサナギから羽化して成虫の姿となっても、そこから直ぐに繁殖はできません。
それはどんな動物でも同様で、体内に繁殖ができる機能が備わるためには時間が必要になってくるのです。
ニジイロクワガタの繁殖が可能となるのは成虫となって餌を食べだして三か月程度で体的には成熟してきますが、万全を期すためにはもう少し遅い方が繁殖がうまくいく確率が上がります。
ニジイロクワガタは他のクワガタに比べても生育期間が長いので、成虫の姿になって餌を食べだしてから5~6か月あたりが繁殖としては最適な時期と言えます。
繁殖にはどんな方法があるのか
昆虫の業界では繁殖のことをペアリングと呼んでいます。
ペアリングの方法としてはニジイロクワガタ本人に任せる「同居ペアリング」と、人間が人為的に繁殖を促す「ハンドペアリング」という方法があります。
「同居ペアリング」とは繁殖ができる状態になったオスとメスを、繁殖に最適な時期に合わせて同じケージに入れてやるだけです。
この方法はとても簡単なのですが、いつ繁殖を終了したのか確認が困難なので、どの時点でペアリングを解消すればいいのか判断に悩んでしまいます。
本来、ニジイロクワガタというのは単独行動をする昆虫で、繁殖をした間柄だとしても激しいケンカを起こしたりするので、オスとメスであってもあまり長い期間を同じゲージに入れるというの避けた方がいいです。
「ハンドペアリング」とはメスがフェロモンを出す部分にオスの感覚器官を近づけさせて強引に発情を促すという方法で、この方法だと繁殖を高い確率で行ってくれます。
メスがフェロモンを出す場所は背中の中心あたりで、その部分にオスの感覚器官であるツノの間にある小さな触覚を近づけて見て下さい。
ハンドペアリングのメリット
ハンドペアリングを行うと、多くのケースでそのまま繁殖活動を行ってくれるので、自分の目で繁殖を確認することができます。
通常、ニジイロクワガタの繁殖は一度だけ行えば十分なので、繁殖行動を確認できたらメスにはしっかりと産卵のための準備をしてもらわなければいけないので、名残惜しそうにしてもオスには退場してもらいましょう。
すぐに繁殖を行わなかったとして自分の目で確認ができなかった場合は、オスとメスが仲良くエサを食べていたり寄り添ったりしていれば、繁殖は成功していると考えても差支えありません。
まとめ
繁殖というのは子孫を残すために新しい命を育む重要なことです。
ペアリングで繁殖ができなかったとしても、それはニジイロクワガタの責任ではありません。
人間でも相性があるように、ニジイロクワガタにも相性というのがあります。
もしうまくいかなかったら、次に行う時のための経験として勉強したと考えるようにして下さい。