オオクワガタのオスは体の大きさにより大顎の形状が異なります。

大きく分けて①大歯型②中歯型③小歯型に分類され、形状や顎の長さが体格に比例して変わってきます。

人間の体格と同じように、生まれつき長身の人は総じて手足も長い事と似ており、オオクワガタも一般的には体格が大きな個体ほど大顎やツノも大きくなる傾向があります。

歯型では大きさや形状が個体の大きさに対して比例して大きくなるのに対し、短歯と長歯と呼ばれる分類では必ずしもそうではないと言えます。

その例として顎が長い、若しくは短くても必ずしもその体長に比例せず「身体が大きいのに顎は短い」「身体は小さいのに顎は長い」という事例も報告されています。

詳しいメカニズムは解明されていませんが、このような現象を『アゴの多型現象』というようです。

飼育環境や隔世遺伝では?という説もありますが、今のところはまだ謎ということですね。

オオクワガタの幼虫と菌糸ビン飼育

オオクワガタ 幼虫 確認

自然に生息するオオクワガタの幼虫は朽ちた木の中に住み、木の中で食べ成長します。

オオクワガタの飼育法として現在主流なのが菌糸ビンによる飼育です。

菌糸ビン飼育は1990年代に日本で生まれた飼育方法で、海外でも主流になりつつあります。

これはキノコの人工栽培が早くから確立された日本だからこその技術です。

自然の朽ち木をビンの中で再現するわけですが、菌糸ビン飼育はそこに広葉樹のオガクズをキノコの菌で分解し固めたものが入っています。

幼虫はそれらの養分を食べながらビンの中ですくすく育ちます。

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幼虫の確認をしたい!どうしたらいいの?

オオクワガタの菌糸ビン飼育の場合、基本的に羽化までにビンを3本使用します。

幼虫を初投入する1本目、2~3ヶ月のサイクルで2本目、3本目と交換し3本目で蛹化し成虫になるのが一般的な流れです。

よって幼虫の確認は初投入の一回目、ビン交換の2本目、3本目の合計3回となります。

しかし『居食い』といってビン中央付近で蛹室を作り、餌を食べ続ける状態になってしまうと羽化まで幼虫の確認をすることが出来なくなります。

そうです!

意外にも幼虫時は飼育者として面会できるのは3度または1度きりです。

寂しい感じもしますが、菌糸ビン飼育中は幼虫にストレスを与えないようにすることが大前提です。

飼育ビンに明らかな変化があったり、幼虫が出てきてしまったりと想定外の状況になった以外は必要以上にビンを動かしたり環境を変化させることはやめましょう。

まとめ

オオクワガタの幼虫育成は菌糸ビン飼育が主流です。

ビンの中ですくすくと成長する幼虫を確認したいところですが、羽化までに対面できるのはビン交換時に3回または1度だけです。

運よくビン壁面付近で蛹室を作ってくれれば間近で観察することも可能ですが、幼虫が光を嫌う性質上難しいです。

まさに幼虫期間は飼育者にとって忍耐の時期!

それを乗り越えて、元気な成虫が出てくることを信じて待ちましょう!

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