クワガタムシは卵を生んで繁殖します。
朽ち木や土の中に生むので、なかなか人目にはつきません。
どんな卵を生むのでしょうか。
今回はこのクワガタの卵について調べてみました。
どんな場所に生むの?
朽ち木やその周りの腐葉土に生みます。
一般的には、カワラタケやニタウスバタケなどの菌によって朽ちた樹木が選ばれます。
幼虫はこの朽ち木を食べて大きくなります。
朽ち木が幼虫の成育によいことをメスは知っているのです。
メスは、菌の発するにおいをたどって、ふさわしい樹木を選ぶようです。
多くのクワガタムシが、広葉樹の朽ち木を好みますが、なかには針葉樹を選ぶものもいます。
また、倒木、根もとのフレーク状の部分、生木の半分枯れた部分や地中の根っこの部分など、種類によって産卵場所は多岐にわたります。
どんな風に生むの?
まず、メスは大アゴで朽ち木に穴を開けます。
そこにおしりをさしこみ、産卵管を伸ばして、前足を踏ん張って力みながら卵を生みつけます。
ひとつの穴に1個生みます。
最終的には大体30~50個の穴を開けて生むようです。
生んだら、丁寧に穴を埋め戻します。
種類によっては、生んだ場所にマークを刻むものもいます。
穴の周りに○状や()状の溝を刻むのです。
これは、産卵場所に水分をしみこませるためだと考えられています。
ルリクワガタやコクワガタにこの行動がみられることが多いです。
どんな卵なの?
最初は楕円形をしています。
ラグビーボールのような形です。
大きさは2~3mmで白っぽい色をしています。
それがだんだん周りの水分を吸収しながら、球形に膨らんでいきます。
10日ほど経つとまん丸く、茶色くなり、5mmほどの大きさになります。
10~2週間ほどで孵化が始まり、幼虫が出てきます。
気温が高いと孵化が早まり、低いと遅くなるようです。
まとめ
クワガタの産卵は非常にシンプルであることがわかりました。
朽ち木がそのまま餌になるので、幼虫も食べ物の心配はせずにすみますね。
産卵場所につけるマークはどの種にもみられるものではありませんが、独特のマークで可愛らしさを感じます。
雑木林で探してみるのも楽しいかもしれません。