飼育や繁殖が難しいと言われるミヤマクワガタですが、その一番の理由は温度管理の難しさにあるようです。
卵の管理で気を付けるべきは、どのようなことなのでしょう。
せっかく産み付けた卵が孵化せずに溶けてしまう、といった話をよく聞きます。
自然に孵化しない卵を発見した場合には、人工的に孵化を促進させる必要があります。
そのような場合には、卵の温度や湿度管理はどのように行えばいいのでしょうか。
初心者の方へ、幾つかのアドバイスと注意点について教えたいと思います。
温度や湿度管理
卵を産み付けるマットの水分調節が難しい、という方が多いようです。
目安としては、手で握った時に水が滴り落ちるようであれば水分過多です。
水が垂れずにお団子状になって、少し触ると崩れるくらいの感覚が丁度よい加減です。
水分が多すぎると卵が溶けてしまったり腐敗する原因となってしまいますので、温度は20℃前後を保つようにに管理するとよいでしょう。
地域や環境によっても温度差がありますので、心配な方は地域のペットショップに聞くと安心できるでしょう。
ミヤマクワガタはマットに産卵するため、朽木は必要ないともいわれますが、なるべく自然環境に近づけるためにも水で濡らした朽木を置くようにするのもお薦めです。
朽木は水分を発したり吸収する作用がありますので、湿度には注意してあげてください。
産んだ卵の管理
ミヤマクワガタの一度の産卵数は約20~30個と言われますが、もっと多いケースも確認されています。
卵から人工的に孵化を行うのは難易度が高く、手間も掛かるため、自然に孵化するのを待つのが一般的です。
しかしながら生き物の飼育というのはなかなか思い通りには行きません。
卵の見落としというのもしばしばみられるケースです。
もしも卵を採卵したという場合には、次のように行ってください。
- プリンカップを用意して、そこに産卵に使用したマットを入れます。
- そこに発酵済みの埋め込みマットを全体量の3分の1くらい混ぜてみてください。
- そのままストレスを与えないようにして孵化するのを待ちます。
プリンカップはペットショップで売られています。
まとめ
クワガタの卵は小さいので見落としのケースがあるとはよく聞きます。
そのまま溶けたり腐敗する場合もあるようですが、なるべくなら採卵して大切な命を育てたいですよね。
水分量と温度帯に注意して朝夕に様子を見ながら、適切なタイミングで採卵や孵化した幼虫を採取したいと思います。
案ずるより産むが安しという言葉がありますね。
まずはチャレンジです。