クワガタは主に朽ち木の中に卵を生みつけます。
木の中から小さな卵や幼虫を取り出す作業を「割り出し」とよびます。
今回は飼育しているクワガタの割り出しと保管について調べてみました。
クワガタの産卵
クワガタに卵を生ませるためには、オスとメスを一匹ずつ飼育します。
1週間ほどすると共寝を終えますので、産卵の環境を整えてあげましょう。
成虫用のケースの底に、発酵マットを10cmほど敷きます。
昆虫ショップなどで、クワガタ産卵用の発酵マットを取り扱っています。
その上に、クヌギやコナラなどの朽ち木を2、3本入れます。
1日水につけ、さらに1日太陽の光に当てたものを使いましょう。
ノコギリクワガタやミヤマクワガタは土に埋まった朽ち木やその周辺に生むことが多いので、朽ち木をマットに半分ほど埋めておきます。
卵を見つけたら
安全に卵を取り出すために、産卵を終えたメスが歩きまわるようになってから2週間~1ヵ月ほど待ちましょう。
割り出しには、鉄製のマイナスドライバーやヘラを使います。
うっかり傷つけてしまわないように慎重に、卵がありそうな場所を削り取っていきます。
卵の管理
一匹ずつ管理するときは、プリンカップに入れて保管する方法があります。
まず、プリンカップの蓋に空気穴を数カ所開けておきます。
プリンカップにマットを詰め、0.8~1cm程度の穴を開けます。
スプーンなどでそっと卵を穴に入れます。
入れたら、マットをかぶせてやります。
プリンカップの蓋も閉じて、直射日光の当たらない場所に置いておきましょう。
また、マットが乾燥してしまわないように、霧吹きで水分をあげます。
複数まとめて管理したい場合は、大型のカップに入れれば同じ場所で管理することができます。
ひとつの穴にひとつの卵を入れましょう。
この場合、一匹ずつ容器を準備する手間が省けるというメリットがあります。
一方で、早く孵化した幼虫が隣の卵を食べてしまうリスクが生じます。
幼虫の管理
幼虫を管理するときは、ビンの蓋に空気穴を開け、中に湿らせたマットを入れます。
幼虫は清潔なスプーンなどで傷つけないようにそっと移動させます。
ひとつのビンに一匹ずつ入れましょう。
ときどき霧吹きでマットを湿らせて水分を与えます。
置き場所は直射日光の当たらない風通しのよい場所が良いようです。
25℃前後の室温に保ち、高温になりすぎないように注意しましょう。
まとめ
割り出しではやはり慎重な作業が求められます。
うっかり傷つけて、幼虫から体液が出てしまうような場合はすぐに亡くなってしまいます。
また、幼虫はデリケートなのでなるべくストレスの少ない環境を用意してあげましょう。
構いすぎるよりはそっと見守るくらいがちょうど良いようです。