世界には、たくさんの種類のクワガタが生息していますが、「世界一美しい」との呼び声も高い「ニジイロクワガタ」を見たことはありますか。
実は、昆虫展などでは見たことがありますが、あまり生態(実態)について触れる機会はありませんでした。
これから、ニジイロクワガタの生態について調べます。
ニジイロクワガタとは
生息地
・オセアニア(オーストラリア北部のクイーンズランド州)
・ニューギニア南部
※国外への輸出(持ち出し)が禁止となっていて、数もかなり減ってきている様です。
生産地
・生息地からは国外に出せない法律がある様です。
そこで、日本国内で手に入る個体は、全てが次世代以降(国内飼育のペアリング)ということになる様です。
加えて、今や日本から逆に海外に輸出するまでになっているともいわれています。
属性や体の特徴
・虹色に輝く緑を主とした体の色は、世界一美しいと定評がある
・クワガタ科キンイロクワガタ亜科に分類される甲虫で、「色虫」と呼ばれる
・昆虫の特徴である「腹、胸、頭」の中で、頭が一際小さい
・6本の肢はどれも長い
・一際小さい頭から二つに分かれた顎が付いている
※顎が2本あるカブトムシかと思うほど、似ている
・顎は、緩やかに反り返り、外側に向かっている
・外側に向かった先端は、2つに分かれている
・挟むより、持ち上げて投げ飛ばすことを得意とする
・さなぎの時の顎の形は、ゼンマイの様に丸まっている
・大型のさなぎからは、大型の個体に成長しやすい
寿命
・おおむね2年前後(寿命は長い方に入る)
・幼虫の時期を入れると、おおむね3年前後
・飼育環境や餌、個体へのストレスなどをなくすなどすれば、寿命は延びる傾向
値段
以前に比べると、安く手に入れることができる様になったそうです。
・成虫ペア(おおむね50mm):4,000円ほど
・成虫ペア(60mm以上):6,000円を超える
・幼虫:10匹でもおおむね3,000円程度
ニジイロクワガタの生態について
ニジイロクワガタは、夜行性ではない様です。
昼間の活動に適している様で、その個体の体の虹色は、熱を吸収しやすいといわれている黒よりも体温が上がりずらいといわれています。
太陽の光が当たった時に、緑色が強く反射して「保護色」の役目をするともいわれています。
この様なニジイロクワガタですが、「冬眠」はしない様ですが、「越冬」はできる個体もいる様です。
越冬には、「温度」がとても重要で、日本で孵化し日本の市場に出回っている全くの日本産の様であっても、温度が22℃~23℃に保てなければ越冬ができず、命を落とすことになる様ですので、温度管理には十分な注意が必要だということです。
まとめ
ニジイロクワガタの生息地が赤道に近い熱帯に位置し、高温多湿の中に生息していることが分かりました。
また、今ではかなり数が減り、国外に持ち出すことを禁止している様で、希少価値がかなり高いことが分かりました。
日本国内で出回っているニジイロクワガタは、国内のブリーダーによって誕生した次世代の個体であることも分かりました。
自然界でのニジイロクワガタは、カブトムシにも玉虫にも似た、およそクワガタとは似付かわしくない形をしていましたが、戦闘能力はクワガタをもしのぐ力の持ち主でした。
元々が熱帯地域生まれのニジイロクワガタの飼育には、温度管理が大変重要で、それがしっかりできれば飼育は簡単にでき、ペアリングも難しくないということが分かりました。